こんにちは。
東京・吉祥寺にて、50代女性に向け「内面と外見がマッチする装いをご提案する自宅サロン」アンドレアを主宰しております、松前恵美子です。
先だっての11月30日に長男のケンブリッジ大学修士課程の卒業式があり、
主人は行けないとの事だったので、学生の次男と渡英し参列してまいりました。
今日は、その一風変わった卒業式の一日をご紹介したいと思います。
入学~卒業まで
長男は勤務先から大学院に留学することになりましたが、留学先の大学院をあらかじめ用意されたわけではなく、各自が出願し合格を得られた院でカリキュラムを修めるシステムでした。
本人は既に5月にカリキュラムを終え、6月からロンドンで勤務しておりましたが、9月に入りケンブリッジより正式に卒業の認定が下りまして、晴れてこの日を迎えることとなりました。
私は親として何をしてやれる事もありませんでしたが、
本人の入学までの努力、入学してからの努力、そして卒業試験や論文の大変さは理解しておりましたので、
せめて卒業式には参列し卒業を祝い、共にその感動を共有したい、との思いで渡英しました。
なお、ケンブリッジの卒業式は、10月からの毎月最終土曜日に行われます。
ほとんどの学部生は10月に参列したそうですが、特に院生は世界中に散っているので、それぞれの日程に合わせて卒業式の日を選べます。
ケンブリッジでの生活
ケンブリッジ大学では、全員「カレッジ」と呼ばれる寮で生活をします。
ケンブリッジは有名なキングスカレッジ、トリニティカレッジなどをはじめ31のカレッジで構成されています。
部屋・食事・礼拝・聖歌隊・各クラブ等、授業以外の生活すべてを、学部生から院生までが合同で、カレッジごとに運営します。

ケンブリッジとオックスフォードがカレッジ制を採り入れています。
長男の所属したカレッジは、チャーチルカレッジと言います。
元首相ウィンストン・チャーチルの業績を記念して、チャーチルの生存中に設立されました。
構内には、チャーチル関連の資料室や銅像がおかれています。
当日はカレッジに集合
当日は、まず各自が所属したカレッジに集まります。
そしてお昼の正餐を、学生用ではなくフェロー(先生みたいな役職)専用のダイニングでいただきます。
家族がともに参加している人が多く、テーブルは国際色豊かで和やかなものでした。
チャーチル像の前で。
正餐のメニュー表。
食後には、卒業生は式用の正式な衣装を着けて、フェローの方から儀式での所作を習います。
式はラテン語で行われ、独特の所作も多いらしく皆真剣に聞いています。
セレモニーでの所作を練習中の我が子たちを見守る家族たち(^.^)
セナーテハウスまで行進
その後、学位の高い順に整列し、キングスカレッジの隣に建つセナーテハウスまで全員で行進します。
チャーチルカレッジからは25分くらいでしたでしょうか。雨だったら大変だったと思いますが、晴天で良かったです。
余談ですが、私はこの写真がとても好きです。
イギリスの田舎の風景、夕暮れの空の色、アカデミックガウンの行列。
この風景の中に存在できたことは、物語の中にいるようで不思議な感覚でした。
セナーテハウスまで全員で行進。フードの色の違いは専攻の違いです。
ラテン語で行われる厳かな儀式
セナーテハウスに到着すると、卒業生と家族は離れて並ぶように指示されます。
セナーテハウス。卒業式や特別な際にしか入れないそうです。中は撮影も禁止。
いくつかのカレッジと合同で順番にハウスの中に案内され、音楽や祝辞などは何もない厳かな式が始まります。
各カレッジのフェローが、学位の高い順に一人ずつ「何を勉強し修めたか」紹介してくださり、
名前を呼ばれたら、大学を代表する先生の前にひざまずき、祝福を授けられ静かに退出します。
家族は我が子が退出した後も、全卒業生の祝福が終わるまで、静かに見守ります。
なので、この写真は業者さんの撮影したものを購入しました。
厳かな式のあとは、前庭で各自記念撮影大会。
長男も同じ学科の、香港とアメリカの友人たちと写真を撮っていました。
セナーテハウス前で記念写真。
感じたこと
私は、この日のケンブリッジに、卒業生の努力に対する祝福の気持ちが隅々まで溢れていたことに、大変感動しました。
食事をはじめご家族同士の様子や、儀式そのものの雰囲気、配布物、その他すべてが温かい空気感に満たされていました。
もちろん日本の大学での卒業式でも温かさは感じましたが、
中世そのものの厳かな雰囲気が、その空気感を良い意味で何倍にも盛り上げていたと思います。
本人達の誇らしく凛々しい姿にも感動しました。
たとえ我が子でなくても「頑張ったんだなぁ」という気持ちを抱くことが出来ました。
それはおそらく他のご家族も同じだったと思います。
このような1日を経験させてくれた長男にも感謝しています。
そして、
色々やらかす母に怒ることもなく、ちゃんと最後までカバーしてくれた次男にも感謝でした。
いつまでも「末っ子」と思っておりましたが、
どうしてどうしていつの間にか頼もしく成長してくれました。
こんなのにも付き合ってくれてありがとう(笑)
イメージコンサルタントとしての自分にとっても、各国のご家族の着ておられるものは大変勉強になりましたし
最近自分で考えていたことを、後押しされたようなそんな勇気も貰えました。
そのことについては、徐々にブログでもシェアしていきたいと思っております。
蛇足ですが、そのあとは長男の暮らすロンドンに移動し、3日ほど息子2人と観光しました。
この時期のロンドンは寒くて寒くて、こんな感じの、おしゃれどころではないスタイルで歩き回りましたが(^-^;
それも楽しい思い出となりました。
お休みをいただきましたが、またサロンで皆様とお会いできますのを楽しみにしております!
お読みいただきありがとうございました。